近年の働き方の変化とともに、バーチャルオフィスの利用が増加しています。料金の相場は月額約300円から1万円以上にもなるほど幅広く、その中で自分に適したものを見つけるのは容易ではありません。
この記事では、バーチャルオフィスの料金をタイプ別に分けて詳しく紹介します。正確な相場を知ることで、選び方の失敗を未然に防ぐ手助けとなることを願っています。
バーチャルオフィスとは
バーチャルオフィスは、文字通り「仮想のオフィス」という意味です。物理的なオフィススペースを持たず、必要なサービスや機能だけを提供してくれます。物理的なオフィスを持つと、敷金・礼金・家賃・水道光熱費・清掃の手間などがかかりますが、バーチャルオフィスならそのような費用が不要です。
バーチャルオフィスは登記可能な住所提供、ネットショップ運営用の住所、電話対応サービス、郵便物の転送など、オフィスを持つと必要になるサービスをの最小限のコストで享受できるのが特長です。
バーチャルオフィス の相場
格安バーチャルオフィス 500円〜2,000円
スタンダードなバーチャルオフィス 3,000円〜6,000円
ハイグレードバーチャルオフィス 10,000円〜
格安バーチャルオフィス の相場
格安バーチャルオフィスの相場
住所貸し 500円〜1,000円以下
法人登記可能 1,000円〜2,000円
バーチャルオフィスのサービスには、住所貸しと法人登記利用の大きく2パターンあります。住所利用のみのサービスを求める場合、格安バーチャルオフィスの料金はおおよそ500円から1,000円以下です。一方、法人登記が可能なプランを希望する場合は、格安バーチャルオフィスの料金が1000円から2000円の範囲となります。
多くの格安バーチャルオフィスは大都市圏に集中しているので、東京・横浜・大阪・京都・名古屋・福岡以外では格安料金はあまりありません。
注意点として、郵便物の受取ができない場合や年間契約が必要な場合など、いくつかのデメリットも存在します。そのため、実際に契約を結ぶ前に、サービス内容をよく確認しましょう。
スタンダードなバーチャルオフィスの相場
スタンダードなバーチャルオフィス相場
スタンダードなバーチャルオフィスの相場 3,000円〜6,000円
大都市以外のバーチャルオフィス相場 5,000円
スタンダードなバーチャルオフィスはコワーキングスペース利用や会議室の利用ができて法人登記や住所利用が可能なタイプです。または、大都市圏以外のバーチャルオフィスはスタンダードなバーチャルオフィスの料金が格安料金となります。
会議室利用やコワーキングスペース利用ができるタイプのバーチャルオフィスは3,000円から6000円が相場です。全国展開しているサービスが多く、大都市圏以外の住所を利用したい場合はスタンダードなバーチャルオフィスの相場を参考にしてください。
ハイグレードなバーチャルオフィスの相場
一等地の住所が多いバーチャルオフィスですが、一等地の住所でステータスの高い有名ビルの住所を利用したい場合はハイグレードなバーチャルオフィスがおすすめです。
渋谷のマークシティ、東京駅の大手町ファーストスクエア、大阪のあべのハルカスなどステータスの高い住所はクライアントやお客様から一目置かれます。サービス内容はスタンダードなバーチャルオフィスと変わりませんが、イメージが重要な仕事ならハイグレードなバーチャルオフィスはいかがでしょうか。
バーチャルオフィスの利用がおすすめな人
バーチャルオフィスは、その特性上、様々な背景やビジネスニーズを持つ人々に適しています。以下は、バーチャルオフィスを利用することで特に恩恵を受けるであろう人々の特徴を挙げます。
マイクロ法人で起業したい人
フリーランスや個人事業主が、税金の節減や社会保険料の軽減を目的に立ち上げるマイクロ法人で賃貸の住宅に住んでいる場合や、どんな理由であれ自宅の住所を公開したくない方にも、バーチャルオフィスの利用は強くおすすめします。
自宅住所をビジネスの登記先として使うことが難しい、あるいは避けたいと感じる場合、バーチャルオフィスはそのニーズをしっかりとカバーしてくれるでしょう。
賃貸マンションは事務所利用ができない場合もあるので規約を確認しましょう。
持ち家の場合、事務所利用すると住宅ローン減税の対象外になることもあります。
マイクロ法人で法人登記したい人におすすめのバーチャルオフィス
マイクロ法人や副業で小さく起業したい方は、法人登記ができて、郵便の受取・転送が可能なタイプのバーチャルオフィスがおすすめです。
法人登記をすると、税務署から書類が届きます。健康保険や年金をマイクロ法人にした場合は、社会保険料の納付書も届きます。郵便受取不可のバーチャルでは書類が届かないので、郵便受取や転送ができるバーチャルオフィスを選びましょう。
格安価格で法人登記と郵便受取・転送があるバーチャルオフィス
起業家やスタートアップ
初期の投資を抑えたい新興企業やビジネスオーナーには、バーチャルオフィスは理想的です。物理的なオフィスを持つコストを避けつつ、ビジネスに必要な住所や電話番号を取得できます。
コワーキングスペースがあるタイプなら起業家同士でコラボがうまれる可能性があります。
起業家やスタートアップにおすすめのバーチャルオフィス
起業家やスタートアップにはコワーキングスペースや会議室、セミナールームがあるバーチャルオフィスがおすすめです。取引先との打ち合わせができる会議室、説明会ができるセミナールームが駅近で使えるとわざわざ探す手間が省けます。
バーチャルオフィスの中には、起業支援、起業家の交流会をしていたり、インキュベーション施設として認定をうけて「創業助成事業」への申請資格がある店舗もあるので探してみるのはいかがでしょうか。
ネットショップ運営者
ネットショップの運営者にとって、バーチャルオフィスの利用は大変おすすめです。特定商取引法に基づき、ネットショップの運営に際しては住所の公表が義務付けられています。しかし、インターネット上に自宅の住所を公開することには様々なリスクやトラブルの可能性が潜むことがあります。そういった懸念を避けるため、バーチャルオフィスのアドレスを利用することで、安心してネットショップ運営を行うことができるでしょう。
ネットショップ運営で自宅バレは避けたいですよね。
ネットショップ運営の特商法表記住所におすすめのバーチャルオフィス
ネットショップ運営では、アプリなどリアルな物がない場合と、アパレルなどのようにリアルなモノがある場合があります。リアルなモノがある場合は返品対応が必要になり、郵便受取不可のバーチャルオフィスでは返品対応ができません。ネットショップで取り扱う商品によりバーチャルオフィスを選びましょう。
ネットショップ運営におすすめのバーチャルオフィス
インフルエンサー・一人暮らしの女性
インフルエンサーや一人暮らしの女性、特に多くのファンを持つ方々に、バーチャルオフィスの利用は強くおすすめします。ファンレターや、心温まるプレゼントの受取り先、また通販商品の配送先として、バーチャルオフィスの住所を活用することが可能です。
さらに、安全面を考慮して、一部のバーチャルオフィスサービスでは、届いた郵送物にGPSや盗聴器が仕込まれていないかのチェックサービスも提供されています。これにより、安心して日常を過ごすことができます。
フリマアプリの発送元としてバーチャルオフィスの住所を使う人もいるそうですよ。
インフルエンサー・一人暮らしの女性におすすめのバーチャルオフィス
手紙やプレゼントの中にGPSや盗聴器、カメラが入っていないか心配したり、宅配便が怖いひとり暮らしの女性は宛先におすすめなバーチャルオフィスはNAWABARIです。すべてのプランでGPSや盗聴器チェックがついているので安心です。
まとめ
本記事では、バーチャルオフィスの料金相場をタイプ別に詳しく紹介しました。しかし、選択の際に最も重要なのは、料金だけでなく、自身のビジネスや活動に合致したサービスが提供されているかどうかです。
格安のオプションからハイグレードなものまで幅広く取り揃えられている中、自分のニーズに最もマッチするバーチャルオフィスを選ぶことで、効率的かつスムーズなビジネス運営を実現することができます。バーチャルオフィス選びの際は、短期的な料金の安さだけでなく、長期的なビジネスの成功を見据えた選択を心掛けましょう。